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ヴィーン復活祭音楽祭 ロンドンフィル演奏会

日時
1998年4月8日(水)
会場
ヴィーン楽友協会大ホール
指揮
MAREK JANOWSKI
管弦楽
ロンドン交響楽団
演目
ヴァーグナー作曲 「ヴェーゼンドンクの歌」
マーラー作曲 交響曲第4番
独唱
ANGELA DENOKE(ヴァーグナー)
JANICE WATSON(マーラー)
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 今回の旅行の最後はロンドンフィルのマーラーです。指揮は今回ベルリンでも聴いたJANOWSKI。先日が生で聴いた初めてのコンサートだったのですが、早くも2回目になってしまいました。


 席は4月3日に窓口で直接購入したのですが、平土間中央前から3分の2というところで、まずまず。席のほとんどは埋まっていました。


 始めは「ヴェーゼンドンクの歌」ですが、実はこの曲を聞くのは今回が初めて。軟らかな曲だなという印象でした。オケの音はムジークフェラインの魔力かすばらしい音。一音一音が輝いてます。


 しかるにDENOKEの声はそれがちょっと邪魔している感じに聞こえました。声に関しては残響過多かな。それとも彼女の声質によるものでしょうか?演奏はベルリンでも聴いたのと同様きっちりした指揮で音もその通りです。


 休憩があって、次はマーラー。4番というのが規模の面でちょっと残念ですが、贅沢な悩みかも。でも、せっかく聴くなら4番以外がいいなあ。


 演奏が始まると斜め前に座っているおじいさんがポケットスコアを広げ一音一音追いながらページをめくっていました。これは曲の最後まで続き、ウィーンの聴衆のレベルの高さを感じました。そう言えば、「マタイ受難曲」のときもおばあさんが合唱のパート符?を首っ丈で見ていました。


 演奏は、こちらも「ヴェーゼンドンクの歌」と同様、じっくり、きっちりとした指揮でなかなかよかったです。特に第3楽章の盛り上がりは音量もあってすばらしかった。JANOWSKIはドレスデンとの「ニーベルンクの指輪」全曲デジタル録音以来、あまりぱっとしてないという印象がありましたが、なかなかやるものですね。それにしても、このような盛り上がりでのこのホールの音響、余韻はほんとにいいですね。これこそ耳の贅沢でした。


 ウィーン最後のこのコンサートでは特別大きな感動はありませんでしたが、ムジークフェラインでフルオーケストラの演奏を久々に聴けたことで満足できました。やっぱりこのホールはすばらしい。そして、やっぱりウィーンはすばらしい街です。