エマ・カークビー&ロンドン・バロック シェイクスピア・イン・ラブ:KINUZABU-Music
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エマ・カークビー&ロンドン・バロック シェイクスピア・イン・ラブ

日時
2010年5月15日(土)18:30~20:30
会場
京都文化博物館別館(京都)
ソプラノ
エマ・カークビー
演奏
ロンドン・バロック
 Vn イングリット・ザイフェルト
 Vn リチャード・クヴィルト
 ヴィオラ・ダ・ガンバ チャールズ・メドラム
 ハープシコード スティーブン・デヴィーン
ticket
曲目
ジョン・ジェンキンス  ファンシーとエア ト短調
ロバート・ジョンソン  5尋の深い海底に
              蜂が蜜を吸うところで
ジョン・ウイルソン   おお、持ち去ってくれ
ヘンリ・パーセル    ソナタ 第4番 ヘ長調
             《妖精の女王》による組曲
               ごらん、夜の闇がみずからここで
               愛が甘い情熱なら
               嘆き
               娘たちがよく愚痴を言っていた
アルカンジェロ・コレッリ  ソナタ ニ長調
アントワーヌ・フォルクレ  ラ・レジャント~気品を持って格調高く
                ラ・モランジスもしくはラ・プリセ~シャコンヌのテンポで
トマス・アーン  シェイクスピアの作品より4つの歌曲
            来てくれ、死よ
            もう恐れることはない
            教えて、気まぐれは何処で生まれるの?
            エアリアルの歌
ヘンリ・パーセル  お聴き、風がこだまを返しながら (アンコール)
ジョージ・フレデリック・ハンデル アレルヤ(アンコール)
 

京都文化博物館でこのコンサートがあると知って、すぐにチケットを買いました。その時点で、関西では兵庫県立芸術文化センターの公演は売り切れ。こちらは余っていました。宣伝の違いかな?


 開場は18:00ですが、全席自由席なので、17:30に着くとすでに20人ほどが並んでいました。私も列に並び、開場までの30分を外で待ちました。開場時には100人近く並んでいたかな。席をいい場所に確保して、開演を待ちました。


 開演時間にはほぼ満員になり、まず演奏のメンバーが現れて、しっかりと調律した後、ファンシーとエアから始まりました。最初はヴィオラ・ダ・ガンバの音が小さいなと思いましたが、そのうち音が出てくるようになってバランスが絶妙になりました。音の雰囲気や、チームワークもよい。とても気持ちのよい古楽器演奏です。


 そして、カークビー登場。最初はもう一つ声がかすれて、ノンビブラートの快楽が感じられない。もうお年かな、と思ったら、パーセルの途中から、突然声の質が変わりました。すばらしい演奏と、美しい声との饗宴の開始。でもこれは序章でしかありませんでした。



 本当にすごかったのは後半。まず、フォルクレの音楽は、ヴィオラ・ダ・ガンバのソナタ。ヴィオラ・ダ・ガンバのメドラムがすごい超絶技巧で、快活に弾いてくれました。指の動きを見ているとすっごくかっこよくて、見とれてしまいました。もちろん音楽もすばらしく、大変刺激的で引き込まれてしまいました。


 そして最後のアーン。カークビーが出てきて一曲目を歌いはじめてから、私は神経を打ちのめされて、涙が出て止まりませんでした。信じられない美しさとほとばしる感情。すばらしい演奏と美しい声がこれほどの感激を私に授けてくれて、感謝で一杯になりました。


 二曲目からは一曲目ほどの感激はありませんでしたが、大変美しい音楽を堪能できました。


 始めは、きれいな音楽を聴けたらいいなと思って気楽に行ったコンサートでしたが、ものすごい衝撃を受けました。こんなレベルの音楽を聴けて本当に満足です。すばらしい余韻と興奮に包まれて帰途に付いたコンサートでした。