エマ・カークビー&ロンドン・バロック シェイクスピア・イン・ラブ
Vn イングリット・ザイフェルト
Vn リチャード・クヴィルト
ヴィオラ・ダ・ガンバ チャールズ・メドラム
ハープシコード スティーブン・デヴィーン
ロバート・ジョンソン 5尋の深い海底に
蜂が蜜を吸うところで
ジョン・ウイルソン おお、持ち去ってくれ
ヘンリ・パーセル ソナタ 第4番 ヘ長調
《妖精の女王》による組曲
ごらん、夜の闇がみずからここで
愛が甘い情熱なら
嘆き
娘たちがよく愚痴を言っていた
アルカンジェロ・コレッリ ソナタ ニ長調
アントワーヌ・フォルクレ ラ・レジャント~気品を持って格調高く
ラ・モランジスもしくはラ・プリセ~シャコンヌのテンポで
トマス・アーン シェイクスピアの作品より4つの歌曲
来てくれ、死よ
もう恐れることはない
教えて、気まぐれは何処で生まれるの?
エアリアルの歌
ヘンリ・パーセル お聴き、風がこだまを返しながら (アンコール)
ジョージ・フレデリック・ハンデル アレルヤ(アンコール)
京都文化博物館でこのコンサートがあると知って、すぐにチケットを買いました。その時点で、関西では兵庫県立芸術文化センターの公演は売り切れ。こちらは余っていました。宣伝の違いかな?
開場は18:00ですが、全席自由席なので、17:30に着くとすでに20人ほどが並んでいました。私も列に並び、開場までの30分を外で待ちました。開場時には100人近く並んでいたかな。席をいい場所に確保して、開演を待ちました。
開演時間にはほぼ満員になり、まず演奏のメンバーが現れて、しっかりと調律した後、ファンシーとエアから始まりました。最初はヴィオラ・ダ・ガンバの音が小さいなと思いましたが、そのうち音が出てくるようになってバランスが絶妙になりました。音の雰囲気や、チームワークもよい。とても気持ちのよい古楽器演奏です。
そして、カークビー登場。最初はもう一つ声がかすれて、ノンビブラートの快楽が感じられない。もうお年かな、と思ったら、パーセルの途中から、突然声の質が変わりました。すばらしい演奏と、美しい声との饗宴の開始。でもこれは序章でしかありませんでした。
本当にすごかったのは後半。まず、フォルクレの音楽は、ヴィオラ・ダ・ガンバのソナタ。ヴィオラ・ダ・ガンバのメドラムがすごい超絶技巧で、快活に弾いてくれました。指の動きを見ているとすっごくかっこよくて、見とれてしまいました。もちろん音楽もすばらしく、大変刺激的で引き込まれてしまいました。
そして最後のアーン。カークビーが出てきて一曲目を歌いはじめてから、私は神経を打ちのめされて、涙が出て止まりませんでした。信じられない美しさとほとばしる感情。すばらしい演奏と美しい声がこれほどの感激を私に授けてくれて、感謝で一杯になりました。
二曲目からは一曲目ほどの感激はありませんでしたが、大変美しい音楽を堪能できました。
始めは、きれいな音楽を聴けたらいいなと思って気楽に行ったコンサートでしたが、ものすごい衝撃を受けました。こんなレベルの音楽を聴けて本当に満足です。すばらしい余韻と興奮に包まれて帰途に付いたコンサートでした。