聴いて、楽しんで、考える音楽会シリーズ
歴史と共に<音楽>を楽しむ音楽会シリーズ・XIX
20世紀の歩みと地域の拡大
バルトーク第5夜〔オーケストラの20世紀への推移〕
バルトーク 舞踏組曲(ピアノ編曲版)より
バルトーク ハンガリーの風景(ピアノ編曲版)より
バルトーク 管弦楽のための協奏曲(ピアノ編曲版)
(以下、アンコール)
レハール 喜歌劇《メリー・ウィドウ》よりワルツ
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ネッケ 郵便馬車
グリーグ ソルヴェイグの歌
京都文化博物館のバルトークシリーズも5回目。今回はピアノ編曲版でオーケストラ曲を聴く会。 当初予定されていた「中国の不思議な役人」はプログラムからなくなっていた。ちょっと残念。
管弦楽のための協奏曲(オケコン)以外はバルトーク自身の編曲だが、オケコンだけは弟子のジョルジュ・シャーンドルの編曲。 ピアノは藤満健さんで、プロフィールによれば作曲家らしいが、この人の話によれば、 オケコンのピアノ編曲版の楽譜を探すのに大変苦労したそうだ。今回の楽譜もコンサート用ではなく、 家庭で楽しむために編曲されたものなので、もしかすると日本初演かもしれない、とのこと。
前半の3曲はバルトークらしい緊張感はあるけれど、マジャール色が強くて、民謡を独自の音楽に昇華させたバルトークの楽しみは少ない。 でも、後半の管弦楽のための協奏曲は本当にすばらしかった。力強くて、明快で、この曲の複雑な部分が、 うまく再現されている。それでいて、細部がよく分かり、この曲の芯となる部分を感じ取ることができたと思う。
でも、アンコールの4曲はバルトークが好きな私にとっては、不要だった。アンコールを聴かずに帰った方がよかったかもしれない。 オケコンのすばらしい演奏の余韻に浸っていたかったな。
それにしても、よい体験ができた。この音楽会にいけて本当によかったと思う。 ただ、このホールの音楽会は、京都文化博物館のwebページにスケジュールは載っているけれど、 誰が何の曲を演奏するのかが分からない。webで検索してもヒットしないし、 ぶらぼうなどの音楽情報誌にも掲載されない。折角いい企画をするのにもったいないと思う。 窓口氏には言っておいたが、その辺の対応をお願いしたい。