エヴァ・メイ リサイタル:KINUZABU-Music
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エヴァ・メイ リサイタル

日時
2010年7月4日(日)15:00~
会場
サンケイホールブリーゼ(大阪)
ソプラノ
エヴァ・メイ
ピアノ
浅野菜生子
ticket
曲目
ぺルゴレージ もしあなたが私を愛し
パイジェッロ 《身分の違いの恋、または水車屋の娘》~我が心もはやうつろになりて
グルック 《パリーデとエレナ》~おお、私の愛しい人よ
モーツァルト 喜びの気持ちを
マルティーニ・ディ・テデスコ 愛の喜び
スカルラッティ ガンジス川に日は昇り
ボノンチーニ 《グリセルダ》~あなたをたたえる栄光に
ピッチンニ 《チェッキーナ、または良い娘》~怒る女の激情が
モーツァルト 《フィガロの結婚》~愛の神よ照覧あれ
       《フィガロの結婚》~自分で自分がわからない
       《ドン・ジョヴァッンニ》~打てよマゼット
       《イドメネオ》~オレステとアイアーチェの苦悩を
グノー 《ファウスト》~宝石の歌、なんと美しいこの姿
モーツァルト 《フィガロの結婚》~失くしてしまった、困ったわ
ベッリーニ 《清教徒》~あなたの優しい声が
(アンコール曲)
ヴェルディ ストルネッロ
ドニゼッティ 《連隊の娘》~みんながご存知
プッチーニ 《ジャンニ・スキッキ》~私のお父さん
 

 サンケイホールブリーゼに行くのは初めて。このホールが出来てから何年か経つし、聴きたいリサイタルも幾つかあったのに。


 ホールに行くと、そのアクセスの悪さに閉口した。ビルの7階だからエレベーターしかないし、専用エレベーターじゃないから、途中で止まって人が乗ってくる。ホールに入って、2階席に行こうとすると、係員はエレベーターを勧める。理由はすぐに分かった。階段が「くの字」状ではなく「平行」で、登ったら回って次の登り口に行かなければならない。しかも、2階席に行くには、何故か3段の階段を登らないといけない。ホールに入るまでに疲れて、ホールに入ってまたびっくりした。


 ホールの壁が真っ黒。これではミニシアター系のホールではないか?明るいクラシック用ホールを見慣れているためかそう思った。私の席からは舞台が遠い。いずみホールの方が絶対にいいな。


 さて、濃いグレーのスーツを来てエヴァ・メイが現れ、リサイタルの始まり。でも、もう一つ声がくぐもって、はっきりしない声。多分こんなものではないと思って聴いていると、3曲目から少しはましになった。



 休憩後、今度は紺にブルーが入ったドレスで現れ、オペラアリア。一番良かったのは「自分で自分がわからない」。軽妙、快活で飛び跳ねるように歌う。雰囲気は抜群。ほかも悪くはないけれど、まだ、何か引っかかるものがあった。


 最後の《清教徒》。この歌の高音は出すことはできたけれど、ちょっと辛かったなあ。この歌を歌うためにこれまでセーブしていたのかもしれない。


 アンコールになるとこれまでの引っ掛かりが嘘のようになくなり、《連隊の娘》のアリアは明瞭快活、気分よく聴くことができた。「私のお父さん」も美しい声を堪能した。


 やぱり、最後の《清教徒》のアリアが頭にあって、本番の他の曲では十分集中できなかったのではないだろうか?アンコールであんなにのびのびした歌を聴いてそう思った。それとも、大阪公演は東京のためのリハーサルなのかな?