メトロポリタン歌劇場名古屋公演 2/3
で、肝心の内容ですが、ゲオルギゥを除いて皆さん声があまりでない。こんなはずでは、と思っていたら、だんだん出てくるようになりましたが、もう一つ、欲求不満が溜まりました。カルメンは初日だから仕方ないのかもしれません。
#まあ、名古屋公演全体が東京公演のリハーサルだという感じではあります。
ゲオルギゥは姿・声とも可憐で、歌も一番安定していました。さすが、最近の注目株ですね。初めて聴きましたが、これは、すでに大スターの貫禄と言った感じです。
お目当てのワルトライト・マイヤーですが、こちらはどうもちょっとイメージが合わない。声が、ワーグナーというか神々しく、ジークリンデがカルメンをやっているという感じで悪女とはとても思えません。でも、第4幕は迫力があり、さすがでした。
ホセ役のルイス・リマは音程がちょっと不安定でしたが、ねちねちした歌唱でホセ役にぴったり。声量もあり第4幕はマイヤーと2人でかなり聞かせてくれました。
エスカミーリョ役のセルゲイ・レイフェルクスはまあこんなもんかというくらい。
ゼフィレリの演出は、特に言うことはありませんが、舞台そのものはもうひとつ小さいという感じ。愛知県芸術劇場大ホールの舞台は結構広いはずなのですが、装置もメトにしてはもう一つ貧弱で、期待外れでした。
オケは、さすがにきれいでよかったです。ただ、コントラバスが5人しかいなくて、会場の広さの割にちょっと少なく、迫力は不足していたように感じました。もっとも、迫力不足は、ドミンゴの指揮にもあるかもしれません。