新国立劇場 R.シュトラウス 歌劇《影のない女》:KINUZABU-Music
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新国立劇場 R.シュトラウス 歌劇《影のない女》 3/3

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 しかし、最後に爆弾が爆発した。美しい2重唱が終わって、終演までの管弦楽に酔っているそのときに、 舞台上では、家並みが一つの家に変わり、天井から木と動物のオブジェが降りてきて、家の横に二人の男女の子供が現れて遊んでいる。 最後の最後になって、あまりにも陳腐で、幼稚で、間抜けな光景が舞台上に現れたのである。 この光景を目にしたとき、これまで私の中で3時間かけて積み上げてきた幻想の世界が音をなして崩壊し、 その後に怒りが沸き起こって抑えることができなかった。


 この3時間は一体何だったのだろうか?


 この強い怒りは収まらず、この曲を聴く気にすらならくなってしまった。一体どうしてくれるんだ!

 
 
 
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