ボローニャ歌劇場びわ湖公演
《ジャンニ・スキッキ》 《カヴァレリア・ルスティカーナ》 3/4
ラウレッタもよく「私のお父さん」ではなかなか聴かせてくれました。後はポンスの独り舞台で、楽しく過ごせました。問題が有ったのは字幕で、「ラバは親友のジャンニ・スキッキに譲る」と言う場面でポンスが「ジャンニ・スキッキ」と歌うちょっと前に字幕が出るので、字幕が出た時点で笑いが出てしまい、面白さが少し損なわれた感じです。できれば「ラバは・・・」としてポンスが「ジャンニ・スキッキ」と歌い始めたところで「ジャンニ・スキッキに譲る」と切り替えてほしかった。
結局スキッキを歌ったファン・ポンスの独り舞台でしたが、ラウレッタもよかったですし、オケの音もきれいで指揮もまずまず。まずは及第点かな、という印象でした。
休憩後、《カバレリア・ルスティカーナ》です。
前奏曲が始まり幕が開くと、右奥に教会の入り口、左にはアパートがあり、くすんだ配色で統一されていました。まずバックでクーラの声、なかなか期待させる歌唱です。
前奏曲が終わり合唱の後バルツァの登場です。第一声からさすがと言う感じ。対するルチーアのトレヴィサンもなかなかいい。ルチーアがアパート一階の家に入った後アルフィオが隣の扉から出てきますが、こちらも張りのあるいい声を朗々と響かせてくれます。どうやら、ジャンニ・スキッキとは異なり脇役までいい歌手で埋めてくれているようでこれはうれしい。
次は最初の聴き所の復活祭の合唱ですが、ここで合唱団はその能力を十二分に発揮してくれました。迫力、正確さは申し分なく、息のぴったり合った歌唱は、快感そのもの。これに混じってバルツァも歌いますが席が遠いためかその声はあまり聞き取れず、もっといい席にすればよかったと悔やむことしきり。でも、次の「ママも知るとおり」ではバルツァの独擅場!迫力満点で言うこと無しです。