パリ国立オペラ来日公演
《消えた男の日記》《青ひげ公の城》 2/3
女のミニュティロもしっかり歌ってくれましたが、歌う出番はそう多くありません。でも、その歌より、容姿と服装に目が釘付けになりました。長く細い足、背が高く抜群のプロポーション。その彼女が、黒い短パンに、赤いブラウスの下側を結んで、へその部分が丸見え。双眼鏡で見ると、腹の締まった筋肉が見えました。
やっぱりパリでは、容姿も大切なんだ!ここにパリを感じました。
彼女が、男に絡みつき、ブラウスも脱いで赤いブラジャー姿に なるのだから、双眼鏡を手放せません(^^
この女の姿にどきどきしましたが、つまり、女はジプシー娘ではなく、娼婦であり、演出では舞台下手で穴の中に埋まってもがきながら歌っている男が、最後は穴から抜け出して、自由になって、娼婦を追っていく、という物語になってました。
印象に残ったのは、男の35分にわたる熱唱と、女の容姿。 それ以外は、まあ、こんなものかなという感じでした。
L側サイドを閉鎖までした演出上の都合とは、男が舞台下手で30分以上演技するので、L側サイド席では見えない、ということでしょう。でも、客席が空いているからできた話なんでしょうね。
《青ひげ公の城》
口上は、放送でフランス語で行われました。オケの音はねっとりとしていて、すごい迫力の中で、何か体に絡みつくものを感じる。始まった直後から、そういう音響に包まれました。
青ひげのホワイトは、音程は正確、迫力もそこそこ。私としては、そんなに悪いと思いませんが、迫力やおどろおどろしさに不満を持つ人がいてもおかしくないと思います。実は、7/19の《アリアーヌと青ひげ》でも、ほんのちょっと歌ったのですが、そのときはすごい迫力でした。《青ひげ公の城》では、出番が長いので、抑えていたのかもしれません。
対する、ユディットのシャルボネは、終始力強く、青ひげを圧倒する雰囲気で強く歌います。やはり音程もぶれないし、安定した発声。すばらしいユディットです。 演出は、鍵を開けるたびに、舞台にシートが上から下ろされる。それに光を当てたり、映像を写したり。簡単な装置で、迫力がありかつ美しい舞台を作っていました。残念だったのは、私の席の問題で、サイド席から見ると、映像の作り手が意図したとおりには見えないので、その点が心残りでした。それでも、写される映像のうち、いくつかはガルニエ宮のもので、青ひげ城はオペラ座であることはわかりました。