ローマ、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団演奏会
ヴェルディ作曲 歌劇《アイーダ》序曲
ヴェルディ作曲 歌劇《運命の力》序曲
リムスキー=コルサコフ作曲《シェエラザード》
(以下アンコール)
プッチーニ作曲 歌劇《マノン・レスコー》間奏曲
ポンキエッリ作曲 時の踊り(アンコール)
今日は京都コンサートホールでローマ、サンタ・チェチーリア・国立アカデミー管弦楽団の演奏会。
切符を強固とコンサートホールのネットで購入したが、その時はあまりチケットがなかったのに、演奏会が始まる前で7割ぐらいの入り。私の席はサイドの2列目だったが、1列目はほとんど人がいない。ネットに出すチケットは絞っているようだ。これからは電話で切符を頼むかな?向かいの3階席があいているのを見て、なぜこんな値段の切符を買ったんだろうと思った。といっても東京より破格に安いけど。
曲目は前半、オペラの序曲3つ(「ウィリアム・テル」「アイーダ」「運命の力」)、後半にリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」、アンコール2曲(プッチーニ「マノン・レスコー」間奏曲、ポンキエッリ「時の踊り」)。
前半のイタリアオペラ3つはイタリアの明るい弦で酔いましたね。パッパーノの指揮も音の大きさ、テンポのダイナミックレンジが広く、変幻自在。弱音も泣けるし、迫力にも圧倒される。音の切れも抜群。一番感心したのは、全体的なバランスすごくいいこと。指揮も素晴らしいが、楽団員が音を互いに聞きあっているに違いない。ウィリアム・テルの金管も極めて華やかだし、運命の力の推進力もいい。
アイーダの序曲は普段演奏されないものだが、アイーダのいろんなフレーズが出てきて、序曲ってこんなものだよなと思った。アイーダ幻想曲のように聴いた。最後のほうに、アムネリスがラダメスの無罪を祈るフレーズがほかのフレーズに紛れてあちこちに出てきてジーンときた。
後半の「シェエラザード」。最初は波を思わせるゆらゆらしたテンポだったが、一瞬できりっとひきしまった音に変わった。そして管弦楽の奏でる音のなんと色彩の鮮やかなことよ。暗い音も華やかな音も指揮者が自由自在にオケから引き出す。まるで、舞台から7色の花吹雪が噴出して、会場中を埋め尽くしていくよう。やはり楽器ごとの音のバランスが素晴らしく、突出することはないが、主張すべきはする。ほんとにすごい指揮とオケ。抜群の相性なんだろうな。
アンコールの「マノン・レスコー」の間奏曲。これには泣けた。プッチーニの悲しくもはかない音楽が、かくも美しく奏でられるとは。やはりイタリアのオケはイタリアオペラだ。そして最後のポンキエッリで楽しく華やかに締めくくった。
格別の音の快楽を味わえたいい音楽会だった。こんな華やかな音を出すオケを私が聞いたのは、スカラ座管弦楽団以来かもしれない。やっぱりイタリアだ。音楽の国イタリア!ブラボー!!!