food return

私の好きな店

 
「中村藤吉」
宇治の中村藤吉がJR京都駅に登場。抹茶ソフトも気軽に食べられる。でも、やはりここで一番うまいのは新茶の時期だけに出る生茶ゼリーの新茶版。普通の生茶ゼリーがお茶の濃厚な風味に圧倒されるのに対し、新茶版は、ほんのり甘いゼリーにそっと閉じ込められた、ほのかに立つ新茶の柔らかで繊細な香りを楽しめる。京都の人は、こういう微妙な香りの立つものがすきなのかと思ったりする。
「とり安」の唐丼
昼間は丼物(唐揚丼、親子丼、卵丼)と唐揚定食しかない。席は15人入れば満員。唐丼はふんわりした卵がたっぷり乗って、しっかり歯ごたえのしたから揚げとの相性が抜群。量が多いのに、一気に食べ終えてしまう。最近、上大、下大、大大などの大盛りメニューがあることを知った。また、某料亭の偽装事件後、お客さんが増え、並ばないとは入れなくなった。木、土、日が休み。隣の鶏肉屋の肉は、鶏肉とは思えないほど高価だが、滅法うまい。こちらが本業なのだろう。
「三木鶏卵」の
特上だし巻き
錦市場や京都の百貨店にある出汁巻きのお店。錦市場のお店で、店のおねーさんに「普通のやつと上と特上とどう違うの?」と聞くと、「食べたら分かる」と言われ、挑戦は受けて立とうと、特上を買った。食べると、出汁の香りが口いっぱいに広がり、他の出し巻きが食べられなくなってしまった。
「平野」
錦市場や百貨店にある惣菜店。何を食べても旨いと思う。おからなんてこれまでぱさぱさして大嫌いだったのに、ここのはしっとりして出汁も利かせて大変美味しくて、ご飯が進む。2件となりの「井上」が錦の総菜屋として有名だが、なぜか「平野」に惹かれる。
「三嶋亭」
寺町三条にある牛肉屋。京都の百貨店でも肉を売っている。年末には肉を買うお客さんが行列する姿が見られる。主にすき焼き用の肉を売っているが、焼肉用もあって、これをレアで焼いて食べると肉汁にこくがあって、極めてうまい。大丸京都店の地下にイートインがあって、手軽に食べられるのがうれしい。ここでお勧めはもちろんすき焼き定食である。ご飯をお代わりして卵を追加して、出汁と一緒に食べると、もう天にも上る心地よさ。
「出町ふたば」
餅で有名な御餅屋さん。豆餅は買ってすぐに食べると餅が柔らかくてひときわうまい。春の花見団子もほのかな味がたまらないし、秋の栗もちが柔らかい餅と甘い栗の組み合わせがまた最高。栗餅は9月頃に京都に行ったら買わねばならない一品である。なお、売り切れが早いので注意。どの御餅もすぐに硬くなるので、買って鴨川河川敷や京都御苑に行ってすぐに食べるのがベスト。
「ル・プチ・メック」
パン屋。京都では本格的なフランス系のパンを出す。サンドイッチやタルトもうまいし、菓子パンも種類が多くておいしい。今出川大宮が本店で、建物が赤いので赤メックと呼ばれる。ここは金、土、日、祝日のみ営業。御池衣棚は建物が黒いので黒メックと呼ばれ、こちらは火曜日のみ休み。東京にも緑色の緑メックがある。私は黒メックでパテ・ド・カンパーニュのサンドイッチとフランのタルトを買うことが多いが、赤メックの方がどちらも大きくて、赤メックに行きたいのが遠いのが難点。
「末廣寿司」
二条寺町にある寿司屋。あまりに地域密着型の店構えなので入るのに勇気がいるが、気さくなご主人が笑顔で迎えてくれる。店内はパイプ机とパイプ椅子で簡素。蒸し寿司が有名だが、私が食べたことがあるのは、穴子寿司、鱧ちらし、上ちらし寿司。鱧ちらしは鱧の切れ端をそぼろにして酢飯にかけたものだが、鱧の香が口に広がりとてもうまくコストパフォーマンスはものすごく高い。上ちらし寿司は見た目はアッサリしているが、食べると上品でほのかな味わいに酔いしれる、それはもう芸術品のような一品である。
「Flip Up」
押小路にある小さな小さなパン屋さん。お店は小さいけれど、吸い込まれるように次から次へと人が買いに来る。なんといってもおいしいのに安い。ここでたくさんのパンを買っても1000円以上かかることなんてまずない。それなのに、うまいパンだらけで、いつも何を買うか迷う。どちらかというと優しい系のパン。午後3時ごろには売り物がなくるそうだ。
「まる伊」
錦市場にある鱧とフグの専門店。ほんとにそれ以外に扱っているものはわずかしか見たことがない。鱧の本当の透明で濁りのないおいしさを知ったのはここの鱧を食べたから。鱧寿司のボリュームもすごい。肉厚の鱧がしっかりとした酢飯を包む。鱧を売る店であるが、酢飯もしっかりして美味し。ここの鱧の凄さを簡単に味わえるのは「落し」だが、梅肉はしっかりしたものを裏ごししたりしたものを使った方がよい。フグはまだ食べたことがない。フグの白子は食べたけれど。こちらも透明な濁りのない味だった。
「オカモト水産」(大津)
大津の商店街にある川魚屋さん。琵琶湖で取れた魚などを売っている。主力は鰻(当たり前)。炭火で焼いた鰻は絶品。香りが高く、身がとろける。香りのよさは白焼きで際立って、もうたまらんのですよ。蒲焼もバカウマ。よく買うのは鰻の他に、鮎、ホンモロコ、う巻。どれも一品。大津にはこんな川魚屋さんがほかにも多くある。
「麺レノン」(大津)
JR大津駅近くにあるラーメン屋さん。JR大津駅付近は食べ物屋さんが少ないのだが、このラーメン屋さんがあるだけで十分かもしれない。塩、醤油、まろやか魚介等のスープを選択して注文。ご飯と唐揚げがつくセットもある。さっぱりしているけれどコクのあるスープに美味い麺がしみる。私は塩が好き。たまにまろやか魚介。まろやかは復活するのかな?この店は席が少ないので行列になることが多い。